反応しない練習

この本のオーディブル版で繰り返し一年ほど聞いたり、本で読み返したりして感じたことです。
結果としては自分の肌に合いました。

個人的な勘で申し上げてしまうと、論理的に物事を考えて思考を解決できる人(男性?)よりは、感情が先立ちスイッチが入ると感情を抑制できなくなるタイプの方に(女性?)良い本なのではと思いました。

話が少しそれますが、更年期障害に座禅が効果があるという話を聞き、歳をとって症状が出た時のために、早い時期から座禅(瞑想)を習慣づけたいと考えていました。

この本を何度も読んでいくうちに
これは座禅の際、気持ちを落ち着けやすくするなどのノウハウの方法であって
かつ、その方法は日常の小さな出来事の中で試せますよ(日常的に小さな座禅の練習ができますよ)

と、いってる本に感じられてきました。

女性はホルモンの関係で、
月経や、更年期障害など、そもそもが
論理思考をするコンディションにさえ
整えない・・そんな心の乱れがあるかと思います。

おそらく女性からヨガなどが愛好される理由も
月経や更年期障害などのときの
不安定さを助けており、
かつ瞑想に近いものだと感じます。

女性が気持ち穏やかに
過ごせる方法としてオススメしたいです。

 

誤解を生みそうなレビューがあったのでちょっと書きますが、原始仏教やこの本では、怒りなどの負の感情を悪いこととは言っていません。どんな感情も心の中にあってよいんですよ。そして、怒りをただただ見つめるだけなんです。怒りがなくならなくても、おさまらなくてもいいんです。見つめていると、少しだけ怒りがおさまる瞬間があります。また、すぐに怒りが復活しますが(苦笑) でも、それでいいんです。それを根気よく何年も続けていくと、少しずつ怒りなどの負の感情が薄まっていく。それが、草薙さんの提唱する実践的な方法の一つです。

また、全く反応しないなんてできない、という方がいますが、この本ではそこまで読者に求めていません。あくまで、自分を苦しめたり、振り回したりする負の反応を無くしていきませんか、というのがこの本のスタンスです。どれだけ負の反応を無くしていくかは、その人次第、納得できるところまでで大丈夫です。

この本に怒りは悪や、全く反応するな、などと誤解させる言葉は書いていないのですが、おそらく、本に書いてある言葉に、自分なりの解釈を付け足し、膨らませ、本来の意味を間違えて読んでしまったのかと思います。

確かに、本全般に言えることですが、そういった危険性はあります。また、草薙さんの提唱する実践的な方法が、簡単にできるように見えて、その実、かなり根気が必要で、簡単にできることではなかったりします。

だから、この本は合う人と合わない人がいると思います。本質を突いていない低評価のレビューに、沢山の賛同がついているのを見て、合わない人が結構いるのかなと思いました。

ただ、合う人にとって、この本はとてつもなく大きな力があります。

私は発売当初から現在までの二年間、この本を何度も読み、実践したり、忘れて実践しなかったりしています。もともと感情的、ヒステリックな人間なのですが、これを読み始めた当初は、怒りで我を忘れたら、何をしでかすかわからない女でした(汗) そのため大きな問題を起こし、母親に心底心配され、自分自身も苦しいので「なんとかしないと」と思い、この本を手に取りました。

草薙さんの提唱する方法を実践してきた現在、二年前に比べてだいぶ怒りがマシになりました。前は怒りが爆発したら何日も長引いていたのが、今は一日で収まるようになりました。ただ、未だに怒りが強く出ます。でも、怒っている時、冷静な自分がいるんです。そのため、問題行動を起こさなくなりました。前にはなかったことです。

あとは、今まで人の顔色や言動を酷く気にして、いつまでもくよくよ悩んでいたのが、ほぼなくなりました。これは意図せず、大きな変化でした。

洗脳されるとか、薬で脳の状態を変えるとか、そういうことは一切せず、自分の意志で自分の心を変えていく方法なので、劇的な変化は得られず、かなり根気が必要ですが、真面目に正しく実践すれば幾らかの効果はあると思います。忘れてしまったりして、真面目に実践していない私でさえ、少し効果があったのです。

長くなりましたが、この本は図書館でも読めるので、一度読んでみることをオススメします。パラパラと見てしっくりきたら、是非この方法を試してみてほしいです。合わなければ、心の問題を解決する方法、またはより良く生きる方法は他にも沢山ありますから、他を試してみてください。